第5章 変革期

2004

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第2節 拡大する事業

6 中之島3丁目共同開発、ダイビル本館の完工

中之島ダイビルの完工に続き、2009(平成21)年10月、第3期工事としてダイビル本館の建て替え計画である「中之島ダイビル・ウエスト(仮称)」の建設計画を発表した。ダイビル本館は大正期から大阪を代表するオフィスビルとして、また近代建築史上において歴史的価値の高いビルとして知られ、その解体を惜しむ声は小さくなかったが、中之島3丁目界隈の価値を高めるためにも建て替えは不可避と判断された。ただし、建て替えにあたっては、使用されていたレンガや石材の装飾品などを可能な限り再利用し、旧ダイビル本館のイメージの再現を図った。さらに敷地西側にビルの完工に合わせ、関電不動産と共同で四季折々の自然が感じられる憩いの空間となった「中之島四季の丘」の整備も進めた。

設計・監理は日建設計、工事は大林組によって同年11月から開始され、地上22階、地下2階、塔屋2階の中之島ダイビル・ウエストは2013年2月に完成した。翌3月21日に「ダイビル本館」として竣工式が行われ、同年7月に商業ゾーンがオープンした。オフィスゾーンには大林組など大手企業の入居が決定した。

この「中之島四季の丘・ダイビル本館」は都市と自然が調和した環境との共生ができるエリアとして数多くの賞を受賞し、高く評価された。

その後、2013年9月に中之島四季の丘と堂島川の遊歩道とを結ぶ「中之島3丁目歩道橋」を関電不動産開発と共同で建設し大阪市に移管、さらに2014年1月に土佐堀川の遊歩道とを結ぶ「中之島3丁目医科大前通線歩道橋」を三井不動産および関電不動産開発と共同で建設、2021(令和3)年6月、中之島4丁目とつながる歩行者ブリッジを大阪市および関電不動産開発と共同で整備し、中之島3丁目における(中之島西部地区をめぐる)緑道ネットワークを完成させた。

物件概要 ダイビル本館
所在地 大阪市北区中之島3-6-32
竣工年月 2013(平成25)年2月
構造 鉄骨造
一部鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造
規模 地上22階、地下2階、塔屋2階
敷地面積 10,098m2(3,055坪)
(中之島三丁目共同開発区域内における当社所有面積)
延床面積 48,198m2(14,580坪)