第5章 変革期

2004

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2023

第1節 商船三井による連結子会社化と経営計画の推進

1 商船三井による連結子会社化

2004(平成16)年9月、商船三井は取締役会において当社の株式を公開買付する旨の決定を下した。商船三井の源流の一つである大阪商船は当社創立の中心的な役割を担い、一貫して当社の筆頭株主の地位にあった。2000年代以降オフィスビル市場の成熟や不動産投資信託・各種不動産ファンドの成長などを背景に、業績をさらに向上させていくには量的拡大とともに投資物件の多様化と投資地域の拡大が必要になっていた。当社としても商船三井グループに参加することで商船三井およびそのグループ会社が保有・賃貸する不動産物件のアセット・マネジメントの中核としての役割を担うだけでなく、共同して物流施設などへの進出、不動産証券化などの新しいビジネスへの展開も可能になると判断された。

公開買付期間は同年9月15日から10月14日で、買付価格は1株につき763円とし、買付予定株式数は2億7300万株であった。これにより商船三井の持株数は50.42%に達し、当社は商船三井の連結子会社となり、商船三井グループの一員となった。

これを機に商船三井が保有する商船三井ビルディングと商船三井および商船三井グループ会社が保有する首都圏の賃貸マンション5棟(「ランテルナ小石川」「ランテルナ西荻」「ランテルナ山王」「ランテルナ野毛」「ラインハウス青木公園」)を取得した。取得後、オフィスビルとして一等地にある商船三井ビルディングを虎ノ門ダイビルと改称し、2005年10月からリニューアル工事に取りかかった。設備の更新、外装の改修、メインエントランス・エレベータホール・トイレなどのリニューアル、省エネ対応などを行い、2009年1月に完了した。