第5章 変革期

2004

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2023

第1節 商船三井による連結子会社化と経営計画の推進

2 東京地区に投資を集中

バブル経済が崩壊した1990年代以降、わが国経済は後に「失われた30年」と呼ばれる長期の低迷期に入るが、バブル期に無理な投資をしなかった当社は、バブル崩壊の影響を最小限に抑えることができた。

  • 新宿ダイビル

首都圏は関西圏と比べ3倍以上の市場規模を持ち、バブル経済の崩壊により不動産価格が著しく下落していた。当社はこの状況を好機と捉え、東西の営業基盤バランスの均衡を図るため、東京地区への投資を重点的に行うとの方針を決定した。2000(平成12)年の新宿ダイビル、2001年の芝ダイビルの取得だけでなく、2005年の秋葉原ダイビルの建設と虎ノ門ダイビルの取得、それに伴うリニューアル工事もそうした経営判断からなされたものだった。

さらに2000年代以降、当社が中核事業としてきたオフィスビル事業だけでなく、新宿ダイビルに代表される商業ビル事業にも取り組み、業容の拡大を図った。