Sustainability サステナビリティ ダイビルに息づく、サステナビリティの精神特集:自然との共生(新ダイビル)
1963年に完工した旧・新ダイビル北館は、当時わが国で初めて屋上樹苑を設置しました。当時の工藤友惠社長の土木建築と自然保護に対する深い造詣から、設置に至りました。


土地開発は人間の生活に、或ひはその向上に、必要である。
大阪建物株式会社(現ダイビル株式会社)社長(当時)
工藤 友惠
それは土木建築の形で行はれるのであるが、現今の土木建築は多かれ少かれ自然の破壊を意味するものと一応認めざるを得まい。自然保護の要請と矛盾衝突するのが土木建築の宿命と言ふ結論に一応はなりさうである。
宿命だとあきらめるならば、それでは萬物の靈長の自負に値しまい。これは自然保護の要請と土木建築の形で行はれる土地開発とを二者擇一と考へる所に間違の原因がある。自然を保護しつゝ、生きとし生けるものの生活環境を維持しつゝ、土地を開発し人間生活の為の土木建築を進めるのが、人間の叡智であり萬物の靈長たる所以であると言はねばならぬ。
(1967 年(昭和42 年)4月号「建築と社会」より抜粋)
人だけでなく生物にとってもやさしい森づくり
「新ダイビル 堂島の杜」は、旧新ダイビル屋上樹苑の精神を受け継ぎ、旧ビルの屋上樹苑で育った樹齢約50年のケヤキやモミジ等の樹木の一部を移植したほか、在来種を中心とした樹木を用いて旧ビルと同じ約1,000坪の緑地を整備しました。
「新ダイビル 堂島の杜」完成後の2016年度と2020年度に外部機関による生物モニタリング調査を行った結果、堂島の杜の中で一定の食物連鎖が成立していることが確認されています。鳥類・昆虫類にとって、こうした生息環境は都市部では貴重で、生態系への貢献度は高いと評価されました。
自然環境との共生
親会社である(株)商船三井とともに「生物多様性のための30by30アライアンス」に参加し、2030 年までに陸と海の30%以上の保全を目指す「30by30目標」の実現に向けて各種取り組みを進めています。2023年10月、「30by30目標」の推進施策として環境省「自然共生サイト※」に、当社の「新ダイビル 堂島の杜」が認定 されました。認定審査において「都市の中での希少な緑地として重要な役割を担っていると推測される」などの評価を得ました。
今後も「新ダイビル 堂島の杜」をはじめとして、ビル敷地内での緑地整備を通じて生態系に配慮した環境保全を積極的に進めています。
- ※ 「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を国が認定し、国際データベースに登録される。

生態系ピラミッドイメージ

- 注) 写真はすべて「新ダイビル 堂島の杜」で撮影
調査実施期間
- 第1回 2016年4月~2017年3月
- 第2回 2020年4月~2021年3月
現地調査による確認種
鳥類
- 第1回 15種
- 第2回 18種
シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤマガラ、キジバト、メジロなど
昆虫類
- 第1回 54種
- 第2回 68種
ハラビロカマキリ、オオシオカラトンボ、アオスジアゲハなど